バーチャルオフィスの羅針盤

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STORESの住所非公開設定の範囲と限界: バーチャルオフィス登録不可の規約まで確認

公開日: 2026年7月11日|最終更新: 2026年7月16日|法令・各社仕様の確認日: 2026年7月16日

STORES(ストアーズ)は、事業形態が個人・個人事業主なら特商法表記の所在地・電話番号を非公開にでき、代わりにSTORES株式会社の所在地・電話番号が表示されます(法人は対象外)。

ただし氏名は非公開にできず、匿名配送機能もありません。さらにSTORESは「現に活動している住所」ではないバーチャルオフィス住所の登録を認めない旨をFAQに明記しており、この点が他社と異なります。

非公開設定で守られる範囲とSTORESならではの注意点を、公式FAQの原文確認(2026年7月16日再確認)にもとづいて整理します。

結論: 非公開設定でできること・できないこと

非公開にできるのは所在地・電話番号だけです。氏名は隠せず、匿名配送もなく、バーチャルオフィス住所の登録も認められません。守られる範囲と残る場面を一覧にします。

場面非公開設定で守られる?補足
ショップページの所在地表示○ 守られるSTORES株式会社の所在地が代替表示(個人・個人事業主のみ)
ショップページの電話番号○ 守られるSTORES株式会社の電話番号が代替表示
氏名(事業者の名称)✕ 対象外非公開不可。個人は氏名(フルネーム)の登録が必須と明記
発送伝票・納品書の住所✕ 対象外差出人欄・販売主情報には自身の情報を入力。匿名配送機能なし
トラブル・開示請求のとき✕ 開示があり得る消費者の正当な権利行使に必要とSTORESが判断した場合等に個別開示
法人ストア✕ 設定自体が不可対象は個人・個人事業主のみ
バーチャルオフィス住所の登録✕ 認められない「現に活動している住所」ではないVO住所等の登録は不可とFAQに明記

出典: STORES公式FAQ「ストアの所在地・連絡先を非公開にする方法」同「非公開にした場合、連絡先が開示されることはありますか?」(いずれも2026年7月11日確認)。条件は変わることがあるため、設定前に最新のFAQを確認してください。

非公開設定の手順と、代わりに表示されるもの

設定は管理画面から行います(STORES公式FAQ準拠・2026年7月11日確認。管理画面のUIによりメニュー名が2パターンあります)。

  1. STORES Web管理画面(ダッシュボード)にログイン
  2. 「ネットショップ」→「サイト設定」→特定商取引法ページの「設定」を開く(画面左にメニューが出るUIでは「サイト」→「ネットショップ」→「特定商取引法に基づく表示」)
  3. 「所在地・電話番号の表示」で「STORES の情報を表示」にチェック

設定後は、ストアの特商法表記にSTORES株式会社の所在地・電話番号が表示されます。注意したいのは、非公開にしても、STORESへの登録自体は「実際に事業活動を行っている拠点(自宅や事務所等)の住所」と「確実に連絡が取れる電話番号」を正しく入力する必要があることです。公式FAQはこの非公開機能を「画面上の表示を一時的に代行するもの」と位置づけており、特商法上の表示義務や責任がなくなるわけではありません。

非公開設定の3つの限界

STORESの非公開設定には限界が3つあります。①氏名と法人 ②発送・返品の場面(匿名配送なし) ③トラブル時の開示です。順に見ます。

限界① 氏名は隠せない・法人は使えない

非公開にできるのは所在地と電話番号だけで、事業者の名称は非公開にできません。個人の場合は氏名(フルネーム)の登録が必須と明記されています。また、対象は個人・個人事業主のみで、法人ストアは設定自体ができません。氏名の表示義務は法律側の要請でもあるため、STORESに限らず残る論点です(特商法住所ガイドで整理しています)。

限界② 発送・返品の場面では自分の情報を使う(匿名配送なし)

発送伝票の差出人欄・納品書の販売主情報・クレジットカード決済の審査申請には、自身の情報を適切に入力するよう公式FAQが求めています。そして「匿名配送機能のご用意はございません」と明記されているため、商品を1つ発送すれば購入者に住所が伝わります。BASEの「かんたん発送」のような匿名配送オプション(BASE編の記事参照)に相当する仕組みは、STORESにはありません(2026年7月11日確認)。

限界③ トラブル時には連絡先が開示され得る

非公開設定をしていても、返品や保証の請求など消費者の正当な権利の行使に必要とSTORESが判断した場合には、オーナーの連絡先が個別に開示されることがあります。公式FAQは、購入者が急いでいる場合・開示を強く求められた場合・取引の詳細などSTORES側で対応判断ができない場合を例に挙げています。「平時はショップ画面に表示されない」仕組みであって、「誰にも知られない」保証ではありません。

STORESとバーチャルオフィスの相性問題

ここがSTORESのいちばんの特徴です。公式FAQは登録住所について、次のように明記しています(2026年7月11日確認・原文)。

「現に活動している住所」ではないバーチャルオフィスの住所等を登録することは、特商法の表示義務違反となる恐れがあるため認められません。

文言のうえでは「現に活動している住所ではない」バーチャルオフィスが対象ですが、あわせて登録情報が確認できない場合にはサービスの全部または一部を停止する場合があること、非公開機能の利用者には初回入金時までに本人確認を行うことも明記されています。認めるかどうかの判断はSTORES側にあるため、STORESの登録住所にバーチャルオフィスを使う運用は避けるのが安全、というのが当サイトの結論です。

なお、消費者庁の通信販売広告Q&Aは、郵便物が確実に届き連絡がつく実態のある「現に活動している住所」であればバーチャルオフィスの表記を認めており(ハブ記事で一次確認済み)、法律のレベルで一律に禁止されているわけではありません。同じ法律の下でも、プラットフォームの規約によって扱いが分かれる——STORESはその代表例です。バーチャルオフィスの契約を検討している人は、先に「使う予定の販路が認めているか」を確認してください。

この規約を前提にすると、STORESで自宅住所を出したくない人の選択肢は次の2つに整理できます。

  • STORESの非公開機能を使う — 自宅住所を正しく登録したうえで、画面上の表示だけSTORES社情報に切り替える。個人・個人事業主で、発送時の住所や氏名の表示を許容できるなら、追加費用ゼロのこれで足ります。
  • 販路を選び直す・併用する — 発送元や返品先まで自宅以外にしたい場合、STORES単独では手がありません。バーチャルオフィス住所の利用を認めている販路(例: メルカリShopsは公式に案内あり)や、特商法ページを自作する独自EC(Shopify等)との併用を検討します。
バーチャルオフィス住所が使える販路向けに拠点を探す

STORESでは避けるのが安全ですが、BASE・独自EC・卸やイベントの連絡先など使える場面はあります。料金順に比較できます。

他プラットフォームとの違い

サービス非公開機能匿名配送バーチャルオフィス住所
STORESあり(個人・個人事業主)なし(FAQに明記)認めない旨をFAQに明記
BASE詳細記事あり(個人のみ)かんたん発送の匿名配送オプション(60円/配送)明示的な禁止は確認できず(明示的な許可もなし)
メルカリShops詳細記事請求ベースの開示(運営会社情報で代替する非公開設定は2025年3月に新規受付終了)—(メルカリ記事参照)「現に活動している住所」なら入力可と公式に案内
Shopify(独自EC)詳細記事なし(特商法ページは自作・省略ルールの案内あり)なし(配送手段による)プラットフォームによる制限なし(特商法の要件は満たす必要あり)

出典: 各社公式ヘルプ・FAQ・公式ブログ(2026年7月11日確認)。非公開機能4社の比較と法的な整理は特商法住所ガイド(ハブ記事)にまとめています。

複数販路で使える住所という考え方

前述のとおり、STORESの登録住所にバーチャルオフィスを使うのは避けるのが安全です。一方で、BASE・独自EC・卸やイベントの連絡先など、STORES以外の場面の住所をまとめて事業用住所にする使い方は、規約の問題なく検討できます。 当サイトの掲載データ(全860拠点)では、特商法表記への利用に対応する拠点は228拠点・31都道府県にあり、月額は最安¥270〜・中央値¥5,280です。STORESの登録には使わず、BASEや独自EC・卸・イベントの連絡先に使う前提で、用途の違う3社を挙げます(表示月額は対象プランの料金)。

NAWABARI

複数の販路・屋号で、EC向けに住所と郵便をまとめたい人向け

NAWABARIはネットショップ・物販に特化し、ネットショップ運営プランで特商法表記の住所・週1転送・郵便物の写真通知が使えます。屋号を10個まで追加料金なしで使えるため、STORES以外の複数の販路・ショップを運営する人に向きます。留守番電話の共用番号も含みます。

メリット
  • 屋号を10個まで追加料金なしで使える(複数販路・複数ショップ)
  • 週1転送・写真通知+GPS/盗聴器チェックが無料・共用電話込み
注意点
  • 法人登記はビジネスプラン(月額が上がる)
  • 初期費用がかかり、専用の直接着信番号は別料金
ネットショップ運営プラン特商法表記・週1転送・屋号10・写真通知・共用電話¥1,100/月登記不可
ビジネスプラン(年間契約)法人登記まで含める場合¥1,650/月登記可
初期費用
¥5,500
NAWABARIのネットショッププランを確認する

複数の販路で使うなら屋号の追加無料が効きます。

METSオフィス

独自ECや卸で、発送元・返品先まで住所を外部化したい人向け

METSオフィスのネットショッププランは、特商法表記に加えて発送元・返品先としての利用を公式に明示し、返送品は即時転送されます。STORESでは避けつつ、BASEや独自ECの発送元・返品先を自宅以外にしたい人に合います。法人化を見据えるならビジネスプラスで登記まで対応できます。

メリット
  • 発送元・返品先の用途を公式に明示している
  • 返送品・郵便物の即時転送で連絡拠点の実態を保ちやすい
注意点
  • ネットショッププランで使えるのは日本橋兜町・新宿御苑・赤羽の3拠点
  • 年一括の表示月額で、入会金がかかる。電話番号は含まれない
ネットショップ特商法表記・発送元・返品先¥550/月登記不可
ビジネスプラス住所・郵便・法人登記¥1,430/月登記可
初期費用
¥3,850
METSオフィスの対象プランを確認する

対応3拠点と転送条件を確認してください。

GMOオフィスサポート

発送は匿名配送で足り、他販路の住所表記だけを安く用意したい人向け

GMOオフィスサポートは入会金・保証金が0円で、転送なしプランは住所表記に特化した最安クラスです。BASEの匿名配送などで発送はまかなえる人が、他販路の特商法表記の住所だけを安く用意する用途に合います。郵便を受け取るなら月1転送プラン以上、法人登記も月1転送プランから対応します。

メリット
  • 入会金・保証金0円で最安クラスの住所表記
  • GMOグループの信頼・法人登記にも対応(月1転送プラン以上)
注意点
  • 最安の転送なしプランは郵便の受取ができない(住所表記専用)
  • 発送元用途の公式明示や専用電話はない
転送なしプラン特商法表記・住所のみ(郵便受取なし)¥660/月登記不可
月1転送プラン住所+郵便を月1転送・法人登記可¥1,650/月登記可
初期費用
¥0
GMOオフィスサポートの料金を確認する

郵便を受け取るなら月1転送プラン以上を選んでください。

※月額・登記・初期費用は各拠点ページのデータから自動表示。いずれもSTORESの登録住所には使わない前提です。条件で全拠点を絞り込む場合は特商法表記OKの拠点一覧へ。

よくある質問

非公開設定に費用や条件はありますか?
費用はかかりませんが、対象は事業形態が個人・個人事業主のストアのみで、法人は利用できません。また、非公開機能を利用する事業者には初回入金時までに本人確認が求められます(STORES公式FAQ・2026年7月11日確認)。
非公開にしていれば、住所や連絡先が知られることは絶対にありませんか?
その保証はありません。STORESは、返品や保証の請求など消費者の正当な権利の行使に必要と判断した場合に、オーナーの連絡先を個別に開示することがあるとFAQに明記しています。また、発送伝票の差出人欄や納品書の販売主情報には自身の情報を入力する必要があり、商品を発送すれば購入者に住所が伝わります。
STORESで匿名配送はできますか?
できません。STORESは「匿名配送機能のご用意はございません」とFAQに明記しています(2026年7月11日確認)。発送の場面で住所を出したくない場合は、匿名配送のある販路(フリマ系や、かんたん発送の匿名配送オプションがあるBASEなど)を併用するか、発送元として使える事業用住所を検討することになります。
すでにバーチャルオフィスを契約しています。STORESで使えますか?
STORESは「現に活動している住所」ではないバーチャルオフィスの住所等の登録を認めない旨をFAQに明記しており、STORESの登録住所として使うのは避けるのが安全です。契約済みのバーチャルオフィス住所は、利用を認めている販路(例: メルカリShopsは公式に案内あり)や独自ネットショップの特商法表記で活用し、STORESでは自宅住所を登録したうえで非公開設定を使う、という使い分けが現実的です。

この記事について

バーチャルオフィスの羅針盤 編集部が、一次情報(法令・行政資料・各サービスの公式ヘルプ)を実際に確認して執筆しています。事実の記載には出典と確認日を付し、内容の変更を確認した際は記事を更新します。詳しくは編集ポリシーをご覧ください。

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