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住所貸しサービスとは?合法的に使える範囲と、やってはいけない使い方

公開日: 2026年7月11日|最終更新: 2026年7月11日|法令・各社仕様の確認日: 2026年7月11日

住所貸しサービスとは、事業者が自社の住所を事業用途で使わせてくれるサービスのことで、現在は「バーチャルオフィス」という名前で提供されるのが一般的です。特商法表記・法人登記・名刺やWebサイトの表示住所には合法的に使えますが、住民票を置く・居住実態を偽る用途には使えません。また、知人同士の「住所を貸して」という個人間の貸し借りは、郵便・契約・法令のトラブルの元になるため避けるべきです。 この記事では、使える範囲・使えない範囲の境界と、まともな事業者の見分け方、料金相場を整理します。

結論: 使える用途・使えない用途

用途可否補足
ネットショップの特商法表記「現に活動している住所」の実態(郵便が届く・連絡がつく)が条件。販路規約に例外あり(ハブ記事
法人登記(本店所在地)登記対応をうたう拠点を選ぶ(対応可否は拠点による)
名刺・Webサイト・請求書の表示住所事業の連絡先としての利用
郵便物・宅配物の受け取り転送頻度・受取可能サイズはサービスによる
住民票・居住実態の届出生活の本拠ではないため不可。虚偽の届出は問題になり得る
古物商の営業所など実態が必要な許認可営業の実態が求められる(古物商編)。許認可ごとに要件確認
銀行口座開設の「所在地」開設自体は可能な場合もあるが、金融機関の審査で事業実態の確認が入る。各金融機関の判断による

住所貸し=バーチャルオフィスの仕組み

仕組みはシンプルで、事業者が管理する住所を「あなたの事業の住所」として使わせてもらい、そこに届いた郵便物を転送などで受け取ります。多くのサービスで郵便転送・電話番号・会議室などがオプションとして付きます。

重要なのは、この業態が法律上きちんと位置づけられていることです。犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯収法)は、住所を郵便物の受取場所として使わせ、郵便物の受取・引き渡しや電話転送の役務を提供する事業者を「特定事業者」に列挙しており(2条2項44号・e-Gov法令検索・2026年7月11日確認)、契約時の取引時確認(本人確認)が義務付けられています。 つまり「契約時に本人確認書類を求められる」のはまともな事業者の証拠で、本人確認なしで貸す業者はむしろ危険信号です。

使えない用途の正直な整理

  • 住民票 — 住民票は生活の本拠に置くものとされています。バーチャルオフィスに住んでいる実態はないため、住民票の住所にはできません。生活の拠点の届出を偽ることは、住所貸しの「合法的な使い方」の外側です。
  • 実態が必要な許認可 — 古物商の営業所のように、独立した管理や管理者の常駐といった実態が求められる許認可では、バーチャルオフィスを営業所等にできないのが一般的な運用です(古物商編で条文つきで解説)。許認可ごとに要件が違うため、所管の窓口に事前確認してください。
  • 銀行口座 — 法人口座・屋号口座の開設では、金融機関が事業実態を審査します。バーチャルオフィス利用が直ちに不可というわけではありませんが、追加の確認や書類を求められる場合があります。判断は各金融機関によります。

個人間の「住所貸して」がダメな理由

友人・親族に住所を借りる(貸す)のは、無料で手軽に見えて実害が大きい選択です。

  • 郵便の問題 — 事業の郵便物・返品物・行政からの書類が貸し主の生活空間に届き続けます。受け取り漏れ・紛失の責任の所在も曖昧です。
  • 表記の問題 — 特商法表記の住所は「現に活動している住所」である必要があり、活動実態のない他人の家の住所は要件を満たしません。
  • 貸し主のリスク — 事業上のトラブル(クレーム・訪問・差押えの調査等)が貸し主の住所に向かいます。関係が壊れる典型パターンです。

事業者による住所貸しは、この「郵便の管理」「本人確認」「事業用途の明確化」を仕組みで解決したものと言えます。

料金相場と選び方(実データ)

当サイトは全国47都道府県・711拠点のバーチャルオフィスを収録しています(ビルド時点の自動集計)。月額は最安¥270〜(住所利用のみのプランの例)、中央値は¥5,500。月額¥1,000以下の拠点も83件あります。選ぶときの基準は次の4つです。

  1. 使いたい用途に対応しているか — 特商法表記・法人登記・発送元利用などは拠点ごとに対応が違います。
  2. 郵便転送の頻度と料金 — 週1転送か月1か、都度転送があるかで実務が変わります。
  3. 本人確認・審査があるか — 前述のとおり、あるのが正常です。
  4. 総額(初期費用・オプション込み) — 月額の安さだけでなく初期費用と必要オプションで比べてください。
サービス月額法人登記初期費用向いている人
GMOオフィスサポート
拠点の詳細を見る
¥660〜¥1,650〜0円住所と郵便転送をシンプルに・初期費用をかけたくない人
NAWABARI
拠点の詳細を見る
¥1,100〜¥1,650〜¥5,500ネットショップ運営で発送まわりまで使いたい人
レゾナンス
拠点の詳細を見る
¥990〜¥990〜¥5,500電話・会議室など事業インフラもまとめたい人

※月額・登記・初期費用は各拠点ページのデータ(ビルド時点)から自動表示。プラン条件と最新の料金は各拠点の詳細ページ・公式サイトでご確認ください。全拠点は拠点一覧から、用途別の探し方は目的から探すへ。

よくある質問

借りた住所に住民票を置けますか?
置けません。住民票は生活の本拠(実際に住んでいる場所)に置くものとされており、居住実態のない住所貸しの住所を住民票の住所として届け出ることは、虚偽の届出として問題になり得ます。住民票の扱いはお住まいの市区町村の窓口に確認してください。
本人確認なしで契約できる住所貸し業者がありました。手軽で良いのでは?
避けることをおすすめします。住所貸し・電話転送の事業者は犯罪収益移転防止法上の「特定事業者」に当たり、契約時の取引時確認(本人確認)が義務付けられています(2026年7月11日条文確認)。本人確認をしない業者は法令上の義務を果たしていない可能性があり、犯罪利用の混入リスクから住所自体の信用も毀損されかねません。
ネットショップの特商法表記に使えますか?
使えます。消費者庁のQ&Aは、郵便物が確実に届き連絡がつく「現に活動している住所」であればバーチャルオフィスの住所表示を認めています。ただしSTORESのように販路の規約で認めない例もあるため、使う販路の規約確認が先です。詳しくは特商法住所ガイド(ハブ記事)で一次資料つきで解説しています。
「住所貸し」は違法ではないのですか?
事業用途の住所利用を事業者が提供すること自体は合法で、法律も住所貸し事業者の存在を前提に本人確認などの義務を定めています。違法・不当になるのは使い方の側で、居住実態を偽る(住民票・在留手続など)、犯罪に利用する、実態が必要な許認可(古物商の営業所など)をごまかす、といった用途です。

この記事について

バーチャルオフィスの羅針盤 編集部が、一次情報(法令・行政資料・各サービスの公式ヘルプ)を実際に確認して執筆しています。事実の記載には出典と確認日を付し、内容の変更を確認した際は記事を更新します。詳しくは編集ポリシーをご覧ください。

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