バーチャルオフィスの羅針盤

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古物商の営業所にバーチャルオフィスは使えない: 使える範囲と正しい構成を解説

公開日: 2026年7月11日|最終更新: 2026年7月16日|法令・各社仕様の確認日: 2026年7月11日

先に結論から。古物商許可の「営業所」にバーチャルオフィスを使うのは、認められないのが一般的な運用です。営業所には標識掲示(12条)や管理者選任(13条)など営業を管理する実態が前提だからです。

一方で、法人の本店所在地(登記)や、特商法表記・ネットショップの表示住所をバーチャルオフィスにするのは別の話。「営業所は自宅・見せる住所はバーチャルオフィス」という構成は検討できます。

許可の運用は都道府県の公安委員会(窓口は管轄警察署)で差があります。どの構成でも、申請前の警察署への事前相談が前提です。

結論: できること・できないこと

やりたいこと可否根拠・補足
バーチャルオフィスを古物商の「営業所」にする✕ 原則できない標識掲示(12条)・管理者選任(13条)など営業の実態が前提。実態のない住所は営業所と認められないのが一般的な運用
法人の本店所在地(登記)をバーチャルオフィスにする○ 検討できる登記の本店と古物営業法の営業所は別概念。営業所は自宅等の実態のある場所で申請(要事前相談)
特商法表記・ネットショップの表示住所をバーチャルオフィスにする○ 検討できる消費者庁Q&Aは「現に活動している住所」なら可(ハブ記事)。古物商の営業所とは別の制度
営業所を借りずに(実態なしで)許可だけ取る✕ 不可虚偽申請は許可取消し等の対象。やってはいけません

条文の出典: 古物営業法(e-Gov法令検索)(2026年7月11日確認)。可否の運用は管轄の警察署で必ず確認してください。

なぜ営業所にできないのか

古物営業法は、営業所ごとに「公衆の見やすい場所に、国家公安委員会規則で定める様式の標識を掲示」すること(12条1項)、「業務を適正に実施するための責任者として、管理者一人を選任」すること(13条1項)を求めています(2026年7月11日条文確認)。 盗品の流通防止という法の目的上、営業所は「そこで古物営業が管理されている実在の場所」であることが前提で、警察の実査が入ることもあります。郵便物の受け取りを本質とするバーチャルオフィスでは、標識の掲示や管理者の常駐といった実態を満たせない——これが「営業所には使えない」とされる理由です。

なお、当サイトはバーチャルオフィスの比較サイトですが、この用途については「借りても目的を達成できない」のが答えです。古物商の営業所のためにバーチャルオフィスを契約することは推奨しません。

可能な構成パターン

自宅住所の公開を抑えつつ古物商をやる場合、実務で検討されるのは次の2パターンです(いずれも申請前に管轄警察署へ相談を)。

  • パターン1: 営業所=自宅、見せる住所=バーチャルオフィス — 古物商の営業所は自宅で申請しつつ、特商法表記・ネットショップ・名刺の住所はバーチャルオフィスにする構成。営業所住所(自宅)は許可申請書に書きますが、後述のとおり住所がネットで公表される義務はないため、日常的に人目に触れる住所を事業用に分離できます。
  • パターン2(法人): 本店=バーチャルオフィス、営業所=自宅 — 登記上の本店所在地をバーチャルオフィスにし、古物営業法上の営業所は自宅で申請する構成。登記簿に自宅が本店として載るのを避けたい法人で検討されます。
本店・表示住所に使える登記対応の拠点を見る

古物商の営業所には使えません。法人の本店登記や特商法表記など「見せる住所」用途で、登記対応の拠点を料金順に比較できます。

自宅を営業所にすると、住所はどこまで公開されるか

「営業所=自宅」にした場合に自宅住所がどこに出るのかを、条文ベースで整理します(2026年7月11日確認)。

  • 標識(プレート) — 営業所の公衆の見やすい場所に掲示します(12条1項)。標識に記載されるのは所定の様式の内容で、これは営業所(自宅)に掲げるものです。
  • インターネット上の公表 — 12条2項が公衆の閲覧を義務付けるのは氏名又は名称・許可をした公安委員会の名称・許可証の番号で(事業の規模が著しく小さい場合等の例外あり)、営業所の住所はこの公表義務の対象ではありません
  • ネット販売の表示 — 特商法表記としての住所表示は古物営業法とは別の義務です。ここはバーチャルオフィスや省略ルールで対処できます(特商法住所ガイド)。

つまり「自宅を営業所にすると自宅住所が全世界に公開される」わけではありません。氏名は公表対象になる点と、標識・実査など自宅に営業の実態を置くことは受け入れる必要がありますが、ウェブ上に出る住所は別途設計できます。

せどり・リユース販売の人の判断フロー

許可の要否と、住所の設計を順に切り分けます。境界の判断は取引の実態によるため、迷う場合は管轄警察署(公安委員会)へ事前相談を。

Q1. 売るものは、中古品を仕入れて転売するものですか?
はい古物商許可が必要になるのが原則(次のQ2へ)
Q2. 許可を取る場合、営業所は実態のある場所(多くは自宅)ですか?
はいその場所で申請。バーチャルオフィスは営業所にできません
販売ページに出す住所を自宅と分けたい本店・表示住所にバーチャルオフィスを使う構成を検討(営業所には使わない)
許可申請の手続きは行政書士に依頼することもできます。Amazonは「現に事業活動をしている住所」の表示が必要で非公開機能がありません(Amazon編)。販路別の扱いはハブ記事で比較しています。

販路別の住所の扱いはAmazon編特商法住所ガイド(ハブ記事)で比較しています。

「本店・表示住所」用のバーチャルオフィス

営業所には使えない一方、パターン1・2の「見せる住所」用途であれば、当サイトの掲載データ(全860拠点・47都道府県)のうち法人登記に対応する拠点が823件(月額の最安¥270〜)あります。繰り返しになりますが、古物商の営業所目的での契約は推奨しません。

あくまで本店所在地・表示住所の登記用途です(古物商の営業所には使えません)。費用と事業基盤の違う3社を挙げます(表示月額は対象プランの料金)。

バーチャルオフィス1

東京一等地で本店を登記し、法人口座の開設まで確実に進めたい人向け

バーチャルオフィス1は渋谷・千代田など東京一等地の住所で、月880円(年一括)に法人登記・月4回の郵便転送・来客応対・LINE到着通知が込みです。法人口座開設保証がつくため、法人の本店住所を用意して口座開設まで見据える古物商に向きます。営業所は別途、実態のある場所で申請します。

メリット
  • 東京一等地で本店を登記・月4回転送・来客応対まで込み
  • 法人口座開設保証つき(本店設立〜口座開設を見据えられる)
注意点
  • 月880円は年一括の実効額(単月払いは3,960円)・入会金5,500円は初年度のみ
  • 古物商の営業所には使えない(本店・表示住所用)。電話は別契約
基本プラン一等地・法人登記(本店)・月4回転送・口座開設保証¥880/月登記可
初期費用
¥5,500
バーチャルオフィス1の料金を確認する

営業所は別途、実態のある場所で申請してください。

GMOオフィスサポート

GMOの信頼と、銀行口座・会計・印鑑などの起業支援もまとめたい人向け

GMOオフィスサポートは入会金・保証金が0円で、月1転送プランで法人登記に対応します。銀行口座・会計・ドメイン・印鑑・名刺などの起業支援がコミコミで、本店設立まわりの手続きを一括で進めたい古物商に向きます。こちらも本店・表示住所の用途で、営業所には使えません。

メリット
  • 入会金・保証金0円・GMOグループの信頼
  • 銀行口座・会計・印鑑などの起業支援がコミコミ
注意点
  • 専用の電話番号は提供していない
  • 古物商の営業所には使えない(本店・表示住所用)。最安の転送なしプランは登記対象外
月1転送プラン住所+郵便を月1転送・法人登記可(本店)¥1,650/月登記可
初期費用
¥0
GMOオフィスサポートの料金を確認する

登記するなら月1転送プラン以上を選んでください。

ユナイテッドオフィス

宅建・自社物件の事業基盤で本店を登記し、設立や士業対応もまとめたい人向け

ユナイテッドオフィスは宅建免許・自社物件を保有し、本店所在地の登記に対応します。会社設立登記の代行があり士業の利用も多いため、古物商の法人として本店を用意しつつ設立・許認可まわりを固めたい人に向きます。専用の電話番号プランも選べます。こちらも本店・表示住所の用途で、営業所には使えません。

メリット
  • 宅建/自社物件の事業基盤・会社設立登記の代行あり(士業利用多)
  • 専用の03/050番号プランへも拡張できる
注意点
  • 初期費用がかかり、電話系プランは保証金10,000円
  • 古物商の営業所には使えない(本店・表示住所用)
対象プラン
メールボックスプラン
月額
¥2,310〜
法人登記
初期費用
¥5,500
ユナイテッドオフィスの料金を確認する

営業所は別途、実態のある場所で申請してください。

※月額・登記・初期費用は各拠点ページのデータから自動表示。より安く本店を登記したいなら京都朱雀スタジオ(月550円・共用電話込み)などもあります。登記対応の全拠点は法人登記OKの拠点一覧で比較できます。繰り返しになりますが、古物商の営業所目的での契約は推奨しません。

よくある質問

賃貸マンションの自宅を営業所にできますか?
物件の使用権限や用途の問題があるため一律には言えません。賃貸借契約で事業利用が制限されている場合や、申請時に使用承諾を求められる場合があるとされています。管轄の警察署(生活安全課の防犯係等)に、物件の条件を伝えたうえで事前に相談してください。
古物商になると、住所や氏名はネットで公開されますか?
古物営業法12条2項は、事業の規模が著しく小さい場合などの例外を除き、氏名又は名称・許可をした公安委員会の名称・許可証の番号をインターネットで公衆の閲覧に供することを求めています(2026年7月11日条文確認)。個人の場合は氏名が公開対象になる一方、住所はこの公表義務の対象ではありません。また営業所には所定の標識を公衆の見やすい場所に掲示する義務があります(同12条1項)。
「本店はバーチャルオフィス・営業所は自宅」で法人の古物商許可は取れますか?
登記上の本店所在地と古物営業法上の営業所は別の概念のため、一般にはこの構成が検討されています。ただし許可の審査・運用は都道府県公安委員会(窓口は管轄警察署)ごとに差があるため、申請前に「本店は貸し住所で、営業の実態と管理者は自宅の営業所にある」ことを伝えて相談してください。
メルカリやAmazonで中古品を売るだけでも古物商許可が要りますか?
自分の不用品を売るだけなら許可は不要ですが、転売目的で中古品を仕入れて売る(せどり・リユース販売)場合は許可が必要になるのが原則です。境界の判断は取引の実態によるため、迷う場合は管轄警察署に確認してください。Amazonの出品者情報には古物商許可番号の登録欄も用意されています(Amazon編の記事参照)。

この記事について

バーチャルオフィスの羅針盤 編集部が、一次情報(法令・行政資料・各サービスの公式ヘルプ)を実際に確認して執筆しています。事実の記載には出典と確認日を付し、内容の変更を確認した際は記事を更新します。詳しくは編集ポリシーをご覧ください。

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